前津 栄信さん
石垣の豊かな環境を残すために・・・・
「温暖化問題と植樹に取り組む」
プロフィール
石垣市生まれ石垣市育ち。小学校校長を退職後、石垣島の緑化、環境問題に取り組む。在職中の担当は理科。その知識を生かしたイベントや、古木や巨木の調査、新川川の植樹、省エネの普及に関する啓発活動など幅広く活動をする。
平成17年に「NPO花と緑の石垣島」を立ち上げ、活動を継ぐ後輩たちを育てた。
地球温暖化防止には省エネ
『NPO花と緑の石垣島』は2011年5月に引退して、若い人たちに引き継いだのですよ。
立ち上げたのは平成17年4月。一番の目的は環境問題、地球温暖化を防ぐことでした。そのために市民の立場で何ができるかというと省エネです。電気を節約する生活です。同時に、温暖化の原因である二酸化炭素を吸収する樹木を植える緑化活動にも力を入れました。
そうするうちに、昔は自然の中で緑とかかわってきたけれど現在は街路樹も少なくなっていることに気がつき、一体、町の中にどのくらい緑があるか調べようということになりました。
巨木、巨樹、古木の調査です。『花と緑の石垣島』は市民を巻き込んでそんな活動をしています。
理科の教師の知識で電気の実験
省エネを心がけましょうと口で言っても、誰も納得しませんよ。そこで教員だったときに使ったおもちゃを利用して、実験を見せました。
レバーを回すと摩擦で熱エネルギーが生まれ、豆電球がともるという小さな発電機です。しかし想像以上に力を入れてレバーをまわさなくては電球がともらないのです。こんな小さな電気をつけるだけでも大変だということを、子どもたちは体験して納得してくれました。電球の数を増やすとますますレバーが重くなる。
みんな『うわ~!』と声を上げていましたよ
専門の計測器で樹木の調査
「在職時代、石垣市の提案で『緑の戸籍簿』という本を作りました。市内の主だった樹木の調査です。その後、NPOで調査をしたとき、消えてしまった巨木が多かったです。
ところで木の測り方にはキマリがあるんですよ。あまりみなさんご存知ないですね。材木用の特別な巻尺を使います。樹木の太さは円周と直径を測りますが、測る場所は人間の胸の高さと決まっているのです。この巻尺は円周を測ったら、裏側に直径が書かれているので計算しなくていいのです。木の高さは『樹高計』を使います
巻尺による樹木周りの調査 |
桜並木の新川川を楽しみに